「そんなに気になるんだったら、早く付き合っちゃいなさいよ」
「え」
「響希は杏の事を好きって伝えてるんだから、もう杏が言うだけよ」
「わ、わわ私が!?」
確かに、考えてみればそうだよね…。
「菅野さんはあの総長さんの事が好きなの?」
「っ…それは、その…」
「まぁ、どちらにしろ僕は諦めないよ?」
「え?」
「矢田、あなたもしかして…」
何を諦めないんだろ。
「杏!!」
有紗が教室に入ってきた。
という事は…響希も来るよね。
2人は生徒会で集まりがあったらしい。
朝から大変だよね。
「朝からおつかれ。それで、どうしたの?」
「一限の英語の教科書忘れちゃったから、一緒に見させて!」
「いいよ」
「ありがとう!」
「皆さんおはようございます!」
「「おはようございます」」
先生が教室に入ってきた。
「一限の前に転校生を紹介したいと思います!今から連れてくるので、ちょっと待ってて下さい」
「「!?」」
転校生?
それにしても、龍神は皆一気に血相がおかしくなったね。
何で?
「翔、今すぐ健に連絡」
「了解」
え、響希が翔の名前を呼ぶ前に既に誰かに電話をかけてたよね!?
翔の…表情と言動が副総長してる…。
「それと、今日の昼休みは溜まり場集合だ」
「「了解」」
凄く空気がピリついてる。

