ハアハアハアハア
取り敢えず全力ダッシュしている。
転校初日で何でこんな事になるの!?
学校の教室とか全然覚えてないから、自分が今どこにいるのかも分からない。
隠れられる所に行かなきゃ。
走って走って
バァン
大きな扉を開けて、たどり着いたのは……
「屋上?」
グイッ
「きゃっ!」
腕を思いっきり、誰かに引っ張られた。
な、に?
ゆっくり目を開けると、
「なっっ」
今1番、会っては行けない気がする、無愛想な彼に会ってしまった。
そう、龍 響希って人に。
「…杏」
目と目が一瞬、時が止まったかと錯覚する。
なんだろう、この不思議な感覚。身体に電流が走ったかのような感じ。
でもそれはほんの一瞬。
正気に戻った私は、今誰といるのかを思い出した。でも、その彼は無愛想とはかけ離れて、優しい表情をしていた。
「な、んですか」
思わず、敬語になっちゃった。
ガチャ
「あー!響希に捕まってる!」
「あれれ、もしかして俺達の溜まり場に自分から来ちゃったの〜?」
「アホにも程があるわね」
ここ、溜まり場だったのか!!
「っ…、私はあなた達とは仲間にならない!」
「それは無理かな…!さっきも言った通り決定事項だから!」
有紗が申し訳なさそうに言う。
「その決定事項ってなんなの!?」
訳わかんない。

