もしかして、私は何かをやらかした?



「…えっとぉ、どういう事?」




「覚えてないの!?あんなに堂々と言ってたのに…」



「いや、だから何を?」


正直さ、熱で覚えてる事と覚えてない事があるんだよね…。





「“俺が杏の事を好きだから”ぐふふふっ」

有紗がキメ顔で響希のマネを…ぁ。


「有紗、それは思いっきり俺をバカにしてるな」




あわわわわわわ…。




覚えてない訳じゃない、わ、わ忘れてた。
いや、あれを本気で捉えていいのか分からなくてさ…。



ドクンッドクンッ


急に緊張してきた。思い出すと、凄いことを言われたんだ。

告白なんだよね…?


響希が私を好き?


好き?





好き…







「あれれ〜?杏ちゃん、顔真っ赤にしちゃって、もしかして思い出しちゃったの〜??」



翔が煽ってくる。いつか倍返し確定。



「……」


そういう事言われると余計に恥ずかしい。





「そんな反応されると期待しちゃうし、意識してくれてるんだなって思うと嬉しい」



「なっ!!」



響希…ずるい!なんかずるい!!