「と言う事は!!杏とまた一緒にいられる!!!やったー!」
「うわぁっ」
有紗が勢いよく抱きついてきた。
有紗のそういう所、嫌いじゃないよ。むしろ出会った時から助かってる。
「待ってたわよ、おかえり」
優はキツイように見えて、実は優しい。
「おかえりっす」
無邪気に笑う健は癒し。体はごついけど。
「杏ちゃん、まってたよ〜」
翔には1番悩まされたよ。でも仲間思いな所、尊敬する。
「龍神に復帰しても、僕とは友達でいてね」
矢田君が友達じゃなかったら、今頃私は奈落の底だったかも。
「もちろんだよ」
「杏、おかえり」
凄く落ち着くこの声は、私にとって特別なのかもしれない。
響希、貴方のおかげで少しだけ成長出来たと思う。
「皆、ただいまっ」
私は皆に、最高の笑顔で返事をした。
龍神に入って抜けて、また入って…
短期間に色々と出来事があり過ぎて、頭がごちゃごちゃになっちゃったけど、自分の存在を確かめられた。
だから、私は恩返しをいつかしたい。
その時はきっと…全てを、
全てを話す時だと私は覚悟した。

