「一華ちゃんっだってもうすぐ3ヶ月でしょ?」
「ええ」

そう言えば、一華も2人目の赤ちゃんを妊娠した。
まだ初期だけれど、順調にいけば同い年のいとこが生まれる予定。

「一華さんはこのまま同居を続けるの?」
あんなに嫌がっていたのに。

あれ以来、鷹文は「しばらくは家を出て3人で暮らそう」と何度も言っているけれど、一華はうんとは言わない。

「同居って大変でしょ?」
マンションに2人暮らしの麗子の意見。

「うん、最初は辛かったけれど慣れれば楽しいんですよ。それに、このクリニックで育児サークルをはじめさせてもらえることになって、結構忙しいんです」
以前の一華とは見違えるように生き生きしている。

入院も見越してかなり広く確保してもらったスペースの一角を利用して、育児サークルやマタニティーヨガの教室に使える女性限定スタジオを作った。
早速一華が育児サークルを立ち上げる準備をしている。

「一華ちゃん、幸せそうね」
満面の笑顔で尋ねる麗子。

「ええ、とっても。麗子さんも、乃恵ちゃんも幸せでしょ?」

「「ええ」」
2人の声がそろった。


何よりの幸せは素敵な旦那様に出会えたこと。
いい友達に出会えたこと。
明るく楽しく、自分らしく生きられること。

3人の女神たちはやっと幸せを手に入れた。


fin