わがままな女神たち

「かわいい方ね、徹の奥さん」

フン、どうせ子供ですよ。

「だからっ、」
大きな溜息と共に肩を落とした徹。

不機嫌全開の乃恵と、仏頂面の徹、なぜか楽しそうなヒロミ。
深夜の工事現場には似つかわしくない面々が顔を見合わせる。.

ヒロミさんって名前は、徹に来ていたメールの中で見た名前。
きやっぱりこの人からのメールだったんだわ。

「なあ、もういいだろう」
徹がヒロミに声をかける。

え?

「そうね」
しかたないわねと、ヒロミが乃恵の元に歩み寄る。

え、ええ。
怖いんですけれど。

乃恵は一歩後ろに下がった。

このヒロミさんって人、美人であることに違いない。
でも・・・
まず体のサイズが、大きい。
身長175センチはしっかりあると思う。
もちろん女性にだって大柄な人はいるから、おかしくはないんだけれど・・・
手も足も大きいし、何よりも声が、

「本名は、杉本弘道って言います」

ああ、やっぱり。
声の低さからそうかも知れないと思っていた。
でもあんまり綺麗だから、騙されそうになった。

じゃあ待って、私は男性に嫉妬していたの?