わがままな女神たち

2時間かかる予定だった会議は1時間ほどで終わらせた。
課題は残ったが、なんとか事業は動き出し最低限の責任は果たした。

「本部長、この後の会食の予定は?」
すでに荷物をまとめだした鷹文を見て、何人かのスタッフが集まってきた。

「急用ですぐに東京に戻らなくてはならなくなった。申し訳ないが、この後の会食だけ頼めるだろうか?」
この案権に最初から関わってきたメンバー数人に頭を下げた。

「わかりました。契約は終わっていますし、なんとかします」

「悪いね、今度必ず埋め合わせするから」

何度も手を合わせ、鷹文は会場を駆け出した。


タクシーに乗り込み、とりあえず空港に向かう。

守口にヘリの手配を頼んだから、行けばすぐに乗れるはずだ。
そうすれば1時間ほどで東京に帰れる。
一華の居場所も調べさせているから、着く頃にはわかっているだろう。

色々と考えを巡らせながら、ふと雪から来た返信メールに目を止めた。
『一華様は今日、癌検診に大学病院へ行かれました。最近お疲れのようでしたので、外出をオススメしたのは私です。その後、お兄様の婚約者の方と偶然一緒になったとかで、夕食を済ませて帰りますと連絡がありました』

お兄様の婚約者って、麗子さんだよな?
2人でいるのか?

鷹文は孝太郎に電話を入れてみることにした。