放送室は恋の始まり！？

🎤瑠璃ちゃんの提案

はぁ〜。
最近全く進展してないな…
私の恋、どうなっちゃうんだろう。
「あ、やっと見つけた！」
──────え？───────
振り向くと、瑠璃ちゃんがこちらに向かって走ってくるところだった。
「瑠璃ちゃん！」
「あさひの後ろ姿を見て心配しちゃって…」
「心配してたの？」
「そうだよ！あさひが最近悲しそうだから。」
そうだったんだ…
瑠璃ちゃんに心配かけてたんだ。
「ごめんね…」
「別に謝らなくていいよ。沢田とは最近良くないの？」
「まぁね…」

「ねぇ、告白しちゃいなよ。」
え、え、え？
今何て言った？
瑠璃ちゃんの言った言葉が信じられなくて頭が混乱する！
告白…
告白…
こ、告白だって！？
「瑠璃ちゃん何言ってるの？告白なんて…！」
「でもさあさひ、それしかないよ！」
「他にないの？」
「ないから言ってるの！私だって毎日家で考えてたんだから。」
「…そう、だったの？」
「うん…」
瑠璃ちゃん、私のために考えてくれてたんだ。
そう思うと申し訳なくて…
瑠璃ちゃんは私から目をそらしてため息をついた。
それから、私の方に向く。
「あさひ、ごめん…！」
「瑠璃ちゃん…」
「私、告白しか思いつかなかった！家でずっと考えてたけど、良い方法が思いつかなくて。」
「良い方法？」
「そう。あさひが沢田のことで悩まずにいられる方法ってこと。もう、告白したらくよくよ悩まずにいられるんじゃないかって。私、全然あさひのためにできることなくて…」
「そんな…謝らないで！謝るのは私の方。いつもいつも心配かけてごめんね。本当にごめんね…」
「あさひ…」
しばらくの沈黙。
「私、決めた。」
「え？」
「私、今週中に沢田に告白する！」
「…あ、あさひ？私の言ったことなんか！」
「大丈夫。私、告白で良いと思ってるから。」
「あさひ…本当に本当にそれでいいの？」
「うん！」
「もし、告白をして後悔したら…」
「私のせいになるから、って言いたいの？瑠璃ちゃん、そしたら始めから告白なんて言わないでよ。」
「……」
「嘘だよ！私、瑠璃ちゃんに告白したら？って言ってもらえて良かった。」
「…本当に？」
「うん。安心して。もし私が告白失敗しても、後悔しないから。泣かないから。」
「…分かった。あさひ、告白頑張ってね！あさひなら大丈夫だから。ね？」
「うん！ありがとう、瑠璃ちゃん。」