年上幼なじみのあぶない溺愛




「どうだろうな。最初の登校日も男たちに絡まれてたし」

「あれは電車の中で逃げ場がなかったっていうか……」
「狙われてたのも気づいてなかったろ。ずっとニヤニヤ笑って」

「見てたの……!?」


 火神くんにニヤニヤ笑っていることがバレていたなんて、恥ずかしい。

 1ヶ月以上も前のことだけれど、掘り返されて恥ずかしさは増していく。


「ふたりとも、早くきなよ〜!」
「あ、うん……!」


 いつのまにか望美ちゃんと江藤くんから距離があいてしまったようで、慌ててふたりを追いかけようとしたけれど、火神くんはため息を吐くだけで歩くスピードを変えない。