年上幼なじみのあぶない溺愛







 放課後、私たちは教室に残って勉強していた。

 机をくっつけることはせず、それぞれの席で参考書や問題集のプリントなどを開いていた。


 ただ火神くんの友達である江藤(えとう)くんだけ席が遠かったため、私のとなりの席に座っている。


「やる気出ないなぁ」

 望美ちゃんはため息を吐いて机に突っ伏し、足をぷらぷらさせていた。


「まだ開始5分も経ってねぇぞ。集中力きれんの早すぎだろ」

「入学したての頃はいい成績とれるように頑張ろうって思ってたはずなのに、おかしいなぁ」


 開始数分で諦めモードに入ってしまう望美ちゃんを見て、呆れる火神くん。