「そうだね、相手が先生や同性なら俺も安心できるよ。ただ異性の……特に君のような男だと、不愉快極まりないよね」
ふ、不愉快極まりない……!?
不機嫌なオーラは漂っていたけれど、ついに春哉くんは言葉でも不機嫌さを表していた。
「そんな縛ってると、いつか宮下が離れていきますよ。……ああ、でも俺にとったら好都合か」
「……君は俺に喧嘩を売っているのかな」
「忠告です。宮下が離れようとしたら、すぐに俺が奪うんで、気をつけてくださいねって」
怖い。
普段からあまり笑わない火神くんが、うっすらと笑みを浮かべており。
春哉くんも作り笑いを浮かべ、ふたりが会話をしていたから。
互いに笑っているけれど、黒いオーラが隠せていない。
ふたりって、もしかして……相性が最悪なのだろうか。
「生意気な1年だね。志羽もどうしてこんな男と仲良くなったのかな」
「ひどいですね、2つしか歳が変わらないのに先輩面ですか。こんな人と結ばせるために、宮下の背中を押した自分が悔やまれます」
「ひ、火神くん!」
珍しくたくさん喋る火神くんの名前を呼び、思わず止める。
このままだとふたりの仲は悪くなっていく一方だ。



