「火神!私たちは帰ろっか!邪魔者は退散!」
「えっ、もう帰っちゃうの……?」
せっかく来てくれたというのに、望美ちゃんは火神くんを連れて帰ろうとしてしまう。
「志羽の顔が見れただけで十分だから……!早く治して学校に来るんだよ!?」
「う、うん……!今日は本当にありがとう。早く治すね!」
心配してくれる友達を持てて、私は幸せ者である。
「あっ、ひ、火神くん……!」
「なんだ」
「今日は来てくれて、ありがとう……!さっきも、ベッドまで運んでくれて」
「あー、いちいち言わなくていいから。じゃあな、また学校で待ってるから」
「……うん!」
お礼を言われるのは照れくさいのか、話を途中で遮られてしまったけれど、“学校で待ってる”の言葉が嬉しくて思わず頬が緩んだ。
ふたりを玄関まで送ろうと思ったけれど、春哉くんに止められてしまい、代わりに自分が行くと言ってくれた。
望美ちゃんにも私はおとなしくしておくように言われ、見送りは春哉くんに頼んだ。
「志羽、ふたりが来たときはフラフラの状態だったんだって?」
どちらかに私の様子を聞いたのだろう、春哉くんが部屋に戻ってくるなり、その話をされた。



