「えっ、もちろんそうでしょ?」
「好き……なのかな」
女として見ているとは言われたけれど、好きって言葉は使われていないし……あれ、そもそも私と春哉くんは今もまだ幼なじみの関係なんだよね……?
つい仲直りできたことが、女として見られていたことが嬉しくて、私は肝心なことを忘れていた気がする。
だって昨日もたくさん……キスを、したけれど。
私たちの関係は未だ幼なじみ止まりである。
あれ、春哉くんって結局は私のことをどう思っているのだろう……。
幼なじみだけれど女として見られていて、だからキスもされて……けれど、私たちは付き合っていなくて。
だんだんと頭が混乱していくのがわかる。
恋人関係になっていないのに、恋人のようなことをしたのってかなり違和感が……。
「もしかして確認してないの?」
ふと、望美ちゃんの声が低くなった気がした。
まさにその通りで頷くと、望美ちゃんはさらに言葉を続けた。
「女として見られてるって言われたんでしょ?そのときにどうして聞かないの!付き合えるチャンスを逃してどうするの!」
「ご、ごめんなさい……」
「ありえない、相手もあり得ないよ!?そこまで言っておいて付き合おうってならないとか……え、なに、互いに鈍感なの!?」
「落ち着け前嶋」
先程まで目を輝かせていたはずの望美ちゃんが、途端に怖い顔へと変わり、怒り口調で話していた。
謝るしかできないでいると、火神くんが間に入って止めてくれる。



