「志羽、どうしたの?」 「な、なんでも……ない、です!」 バレる、本当にバレてしまう。 春哉くんのいじわる、私が我慢しているのを見て明らかに楽しんでいた。 「でもすごく顔が赤いよ?まるでお酒でも飲んだみたいで……」 どうしよう、望美ちゃんに怪しまれてしまった。 早く手を退けてくれないと、本当にバレてしまう……。 「……宮下」 そのときだった。 まさに救世主のように、低い声が私を呼んだ。 顔をあげると、近くのテーブルにいた火神くんが立ち上がり、こちらを向いて私を手招きしていた。