「……っ」
火神くんがそんなことを聞くから、思い出して顔が熱くなる。
なんて、人のせいにしておきながら、私がただ忘れられないだけなのに。
春哉くんは平気だったとしても、私は平気ではない。
「宮下って顔に出るタイプだよな」
「言わないで……!」
「その様子じゃ相手になにされたんだか。進展があった良かったな」
「違うよ……!ぜったいに、違う……相手は、きっと、本気じゃないよ……」
段々と声が小さくなるのは、自分で口にして悲しくなるから。
あのときの春哉くんは、時折いじわるそうに笑って、私の反応を楽しんでいる様子だった。



