「……可愛い。無抵抗で、俺のされるがままだね。ここも簡単に奪えそうだ」


 春哉くんの指が私の唇をなぞり、ぶわっと顔が熱くなる。


 どうしよう、どうして?

 春哉くんの行動の意図がわからないどころか、頭の回転が遅くなるのが自分でもわかった。

 そのため、いつまで経っても春哉くんの意図にたどりつけない。


 ただひとつ言えることは、まったく嫌ではないということだ。

 一切抵抗しない私を見て、春哉くんは嬉しそうな声をあげたかと思うと、髪の次は耳にキスを落とされる。