これを愛というのなら

翌日大掃除中ーーー。




「鈴木から聞いたわよ」


利香が隣で書類整理をしながら、そう言ったと思ったら。

笑い出すから、絶対にあの事以外ないよね。


「鈴木はカッコいいって思ったらしいけど、私は笑いそうになったわよ」


やっぱり、利香も?と訊くと。


「料理長にも笑われたの?」


さすが、利香は察しがよく思っていた通り。


頷いた私に、梓らしいって私は思ったよ、と言ってくれた。


「梓は、自分よりも相手を見てるから。いつもね。自分は二の次。大切な人でも関係なく。だから、この仕事が天職なんだよ。いつかはさ、料理長と結婚したら辞めちゃうんだろうけど、梓には職種は違っても接客業してほしい」


嬉しい言葉をくれた利香に、ありがとって伝えて。


「接客はたぶん続けるよ。蓮の実家が洋食屋さんだから。蓮が、お店を継ぐならね」


そう言うと、そっか。良かった!と微笑んでくれた。


そのあとは、6日間の休みを何するか、の話になり。


お互いの実家に行くことになった、と言うと。

それなりに、からかわれた。


そういう利香も、チーフの実家に行くらしい。


シュレッダーの音の側で聞けば、チーフにクリスマスに、

なんと、プロポーズされたらしい。


おめでとう、と言うと。

幸せそうな笑顔を、照れながらくれた。



自分のことのように嬉しいよ。


誕生日プレゼント。と利香は、ロッカールームで。

おめでとう、と私の好きなイタリアのブランドのマフラーわくれた。