これを愛というのなら

島田さんの口の動きが止まった所で、

蓮は、島田さんの瞳を見つめたまま。

島田さんの顎に手を添えて、何かを言っている。

島田さんの顔は、女の顔になっていたのに、

蓮が何かを言うと、険しい顔になって。



「どうして、そんなに倉本さんがいいんですか?可愛いからですか?仕事ができるからですか?」


蓮から離れて、叫ぶように言ってくれたおかげで、

それは、はっきりと私の耳にも届いてくれた。


「私の方が、倉本さんより料理長を満足させられますよ!」


また叫ぶように言った島田さんは、

蓮の両腕に手を添えて、背伸びをして、

唇を寄せた時。

咄嗟に、それ以上はさせない、と思ったら、

さっきまで動かなかった足が動いて、

二人の側まで歩いていた。