明日から、リュミエールは元旦まで休み。

マリッジは、明日から3日まで休みの日ーーー。


「寂しくなります…」


鈴木が私に抱き付いて泣きじゃくる。

だから、その小柄な身体を抱き締めて。


「鈴木、今まで私についてきてくれてありがとう。もう鈴木なら大丈夫!マリッジを頼んだよ!」


はいっ、と涙声で頷いてくれた鈴木の頭を撫でると。


俺も鈴木さんと頑張ります!と谷口くんが言ってくれて。


「お願いね。二人で定休日に、蓮のお父さんのお店に食べに来てよ。いつでも」


「はい!行きます!」


そう言ってくれた、谷口くんに。

私から離れた鈴木は、仕方ないから一緒に行ってあげるよ、と。

谷口くんに、まだ涙交じりの顔で言っていて。

思わず、笑ってしまう。

そして、マリッジからです、とプリザーブドのブーケの花束をくれた。


ありがとう。


リュミエールに行くんですよね、と言ってくれた鈴木と、

幸せになって下さいよ、と言ってくれた谷口くんに見送られて。

リュミエールに向かう。





早急に、リュミエールの事務所に行くと。


事務所には、利香しか居なくて。

みんなは?と私が聞いたと同時に、

早く来て、と手を繋がれて、披露宴会場に連れて行かれた。


そこには、リュミエールの社員が勢揃いしていて。

社長と副社長の姿があって、それだけで胸が熱くなる。


利香に手を引かれたまま、蓮の横に連れて行かれて、

蓮は、利香が離した私の手を、指を絡めて握ると。

俺も驚いた、と。


「もう泣きそうな顔してるぞ」


苦笑いしながら、もう少し我慢しろ、と頭を撫でてくれる。


そして、そんな私たちを見て歓喜の声が上がる中。



「長谷川、倉本。今までありがとう。そして、おめでとう!」



社長がマイクを手に持ち、私たちの方を向いて言ってくれたあと。


浅尾チーフが、プリザーブドの花束と寄せ書きの色紙を、


お疲れ様。おめでとう、と渡してくれて。

ありがとうございます、と蓮と一緒に言うと、


一斉に拍手が起こったと、同時に。


蓮は、後ろのテーブルに花束と色紙を、私の手を離して、置くから、


えっ?何かしようとしてる?


蓮に聴こえるように、大きめに訊いたけれど、答えはなく。

口角を上げて、笑みを作った瞬間。

私の身体は宙に浮いていた。



拍手の中から、キャーとか女性社員の声がして。

いきなり、キスは?と叫ぶ声がした。

インカムのおかげで、私はこの声の主を知っている!


副料理長だっ!


蓮も、副料理長だとわかったんだろう。


ったく……あいつは……、と呟いた蓮を見て、

微笑んだままの私の唇を、蓮の唇で塞がれていた。


ただ、触れるだけのキス。

長いな……と思っていると、

唇が離されて、足りないって顔してるぞ。


私にしか聴こえない囁き声が、鼻先がぶつかる距離で降ってきて。


バカ、と答えると。

これ以上するわけねぇだろ、と額にキスをしてくる。



そして、、、



拍手が鳴り止んだ時、チーフは利香を手招きすると。

マイクを使って、俺達も結婚します、と利香の腰を抱いて宣言して、

どよめきと歓喜の声、拍手がまた起こった。


利香の顔は真っ赤だ。

可愛い、滅多に見れない利香の乙女顔。





最後に、みんなに御礼を言って。

みんなが作ってくれた花道を通って、そこを出る。

蓮と手を繋いで。


後悔はない。

これからは、蓮との新しい未来が待っている。