「準備はいいですか?12時からゲームスタートです、何か飲む物でも入りますか?」

はあ、ため息が出る。どうしてこんな事に巻き込まれたのだろうか、面倒だ。

「コーヒー貰えますか?」

「はい、かしこまりました」

コンコン、ドアがノックされる。鍵が開く。

「お待たせしました」

ドアが開く、ウサギの覆面を被った人がいる。一瞬驚く。コーヒーを受け取る。

ドアが閉まる。無理やり脱出しようとしたらどうなったのだろうか考えるのは面倒だ。

砂糖を溶かす。スプーンでかき回す。口に入れる。暖かい。美味い。

「どうですか?落ち着きましたか?」

「そもそも焦ってないよ」

「そうですか、頼もしい限りです、自信はありますか?」

「自身も何も興味がないよ」

覆面のそいつは笑ったように見えた。

私はコーヒーをすすった。早く帰りたい。

こんなとこにいる意味は無い、ましてはここで死ぬわけにはいかない。

私はあの家で死なないといけないのだ。

モニターには時間が表示される。

あと8分、あと8分で始まるのか、何人いるのだろう、どんな人がいるのだろうか、面倒だな人と関わるのは何を話せばいいのだろうか、悩む。