無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験



俺は仁乃が好きで、仁乃は俺が好きで、それはいつだってあまりに明確な事実なのに、指輪を渡してよろこばれる、そういう普通の恋愛がなんで俺たちにはできないんだろう。


俺は今まで何度そう考えててきて、これからあと何度そう考えるんだろう。


少なくとも、2年。

呪うよ本当、幼なじみ。

いつまで俺と仁乃を縛るつもりか。



「ねえ仁乃ちゃんのどこが好きなの?」

「愚問ですね、全部です」

「それってどこって言えないからばっくり適当に全部って言ってるだけじゃん?」


恋愛のすべて知ってますとでも言いたげな万里加さんの言葉に、は、と短い笑いがもれた。

嘲笑だ。

お前に語る仁乃などない。



「なにその笑い感じ悪くない?」

「別に」

「別にってなによ先輩に対してさあ」

「…クソガキだなって思っただけ」

「はー?幼なじみに一生手出せない高1のヘタレに言われたくないんですけど」


挑発するように言ってくる万里加さんを、しゃがんだ姿勢のままひと睨み。