無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験






平日の真昼間から制服を着てショッピングモールを歩く罪悪感はすごい。

歩いているのは小さな子供づれの主婦がほとんどで、女子高生の場違い感も否めない。


よく考えたら、結構真面目に生きてきた人生だ。

学校を朝からさぼるなんて考えたこともなかった。


ま、これも高校生活のいい思い出にするとしよう。


なんてわざとこの状況を軽々しく客観視してみたりして、鼓動を必死に落ちつけて。



1階のカフェの店先に出ている看板を見つめること数十分。



店内のカウンターから死角になっているのをいいことに、そろそろ通報されかねない、というギリギリまで自分を追いこんでから私は、そのカフェに入った。



大丈夫、丸腰だ、大丈夫、丸腰だ。



何度もそう心のなかで呟き、あ、もしかして今日シフトに入ってなかったりして、そんな当然の可能性に思いあたった時、私は既にカウンターの前にいた。



恐る恐る顔を上げると、JD万里加はにっこり笑ってちゃんとそこにいた。