…壱は昔から、私の嫌がることは絶対にしない。



私は、ずっと壱が確かめていたことを知ってる。



実験なんて言って、キスしたり抱きしめたりしながらも壱が、確かめてたことを知ってる。



私が心の底から、ノーを壱に伝えていないか。


本当の本当に嫌がったりしてないか。




そして私はいつも心の底で、きっと壱にイエスを出していた。


壱にしか分からないイエスを。




壱はそれをとても慎重に確かめながら、私に触れていた。



壱は、私を怒らせることはあっても、泣かせることはしない。




お弁当の時だって、私が勝手に泣いただけだ。



壱は私を、泣かせないように泣かせないように、行動を選んでくれてた。





そんな壱を。