無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験


一瞬壱は考えるように動きを止めて、


「………あー…はいはい」


それからまた全部お見通し、みたいな声で言うけど、私は言葉を続ける。



「まず壱には、大好きな幼なじみっていうアドバンテージがあり…次いで私にはまともな男性経験もないのであり…そんな状態で不用意に壱とのこの実験に挑んだのであり…」


そこから導きだされる可能性は。


「つまり…」

「俺は仁乃のエセ親鳥になる気はない」



そう言われて頭をガツンと打たれたようなショックを受ける。


まさかここまで読まれているとは…。


ガツンというよりは、ガッツーン!だ。


そう。雛鳥は孵化後、はじめに見た動体を親鳥と思いこむ習性があるといわれているらしく…。




つまり私が雛鳥で壱が親鳥、はじめてのハグやキスでドキドキしてその気になって色々、色々と思いこんでしまっているという可能性もあるのだ。



という話をしようとしたところだったのだ。