無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験



「汗気持ち悪いからシャワー浴びたい」



私の手を握ったまま壱はそれだけ呟くと、教室とは逆方向の昇降口に向かってぐんぐん歩いていったと思えば、下駄箱から自分と私のローファーを出してぱたっと地面に落とした。



「今日はもう帰ろ」

「え…私も?」

「当たり前」

「…でも5限」

「出たら遅刻怒られるし」

「鞄、教室」

「そんなんどうでもいいし」

「スマホ」

「持ってるし。一緒に帰ろ」



壱は時々、とても強引だ。


最後には私が頷くと思ってるんだ。


私が壱に激甘だから。



でも実際それは本当で、私は頷いて壱が出したローファーに足を通してしまう。




だからって、頷いでいいこととだめなことの線引きは、してきたつもりだ。