無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験






お腹も頭もいっぱいだというのに、4限の授業は体育。隣のB組と合同。



体育館の反面で男子はバスケ、反面で女子はバドミントン。



コートを使う順番待ちのあいだペアの理沙子と座っておしゃべりしているところ、体育館がわっと沸いて視線をやると、そこには壱がいた。


いや、壱以外もいるんだけど。



「男子の試合めっちゃ盛り上がってんじゃん」

「ん」


座ったまま、ラケットで羽をトントンしながら相槌だけは打つ。


「反応薄くね?」

「んー。うん」


トントン、トントン。

トントン、トントン。


他の子とペアを組んでいた新田ちゃんが駆けよってきてにやにや、私を見下ろして。


「おたくの旦那さんすごいね~?」


トントン、トントン。


「僅差僅差。光太郎とやりあってるよ~?」


トントン、トントン。


「おーいどうしたの仁乃ちゃんまた変なの?」




トントン、トントン、ポトリ。


ラケットの上で跳ねていた羽が、零れた。