無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験


「…つーか壱は?」


ぷす、と紙パックの牛乳にストローを刺した光太郎くんが聞く。


「告られにいってる」

「は?!いいの?!仁乃ちゃんそれ」

「慣れてるから大丈夫。私もう泣かないし」

「いや泣きはしねえだろうけど…」


お弁当を食べてもらえなかったくらいで泣いたなんて絶対に言えない…。


「手短に言うね」

「頼みますよ奥さん」



ストローを口に咥える光太郎くんに頷き、いつも野次馬ズがするように、右手をマイクにして光太郎くんに向ける。


なに、という顔で私を見る光太郎くんに、聞いて、と目で牽制してから。



「風の噂で聞きましたが…光太郎くんこの春、彼女ができたそうですね」

「新田まじえぐい…」

「4月から付き合ってるんですよね?」

「ああもう…そうだけど?」

「ホラキタッ!」

「なに?テンション怖いよ仁乃ちゃん…」



じりじりと私から距離をとろうとする光太郎くんにかまわず、続ける。