私と理沙子は、壱の机の周辺でバカ騒ぎしている光太郎くんを見る。
「「ええええええええ…」」
食べ物とバスケのことしか考えてないあの光太郎くんに?
毎日を、とても素面とは思えないテンションで生きている光太郎くんに?
代名詞が能天気の光太郎くんに?
「他校の子らしいよ~」
「他校生いったかあ…」
「4月から付き合ってたらしいけど隠してたんだよ~あいつ」
「新田ちゃん、ウラとったの…?」
「ウラとるって大げさだよ~仁乃ちゃん。吊るせばすぐ教えてくれたよ~?」
「どうやって吊るしたんだよ」
理沙子が真顔で新田ちゃんにツッコむと、新田ちゃんはお洒落眼鏡を光らせて笑った。
まったく新田ちゃんはアウトローな女だ。
…それにしても。
光太郎くんに彼女がいるなんて。
「…どんな子なんだろう」
呟くと、2人は噂話で盛り上がっておきながら興味なさげに顔を傾けた。
「きっと光太郎の脳みそがバスケボールってこと知らないんだろうね」
「「ひどいね新田ちゃん」」


