無気力系幼なじみと甘くて危険な恋愛実験



会うのは中学ぶりだけど、そのフランクな雰囲気はあの頃のままだ。


「覚えてるもなにも…こないだ山村くんの夢見たよ私」


小学校の頃の、校庭の…内容は言えないけど…。


「あはは、まじで?そりゃうれしいけど…それは今言わんほうがよかったんじゃ」


山村くんがこわばった笑顔で、ちらり、壱のほうを見た。



なんで壱を見るんだろう。



そう思って、私も壱を見たら、壱はいつもの綺麗な無表情のままだ。

でもわずかに、左目の下が、ひく、と動いて…、なんでか分かんないけどやばい!



「壱!!バイト!!時間が!!」



スマホを鞄からばっと出して、壱の顔面にディスプレイを差しだすと、壱は小さく舌打ちして山村くんをにらむ。

珍しい、ちょっと感情むきだし…。



「別になんもしないって」



山村くんが両手を挙げて無抵抗のポーズをとると、壱は私の頭をぐりぐりと乱暴に撫でて、もう一度山村くんをひとにらみしてから。


「帰ったら連絡入れて」


私にそれだけ言って、バイト先に向かって歩きだした。