「健全ってそんな大事?」 「大事…だと思う」 「…実験はやめない」 「なんで」 「だって仁乃、分かってないし」 あっさり言われて、私は空を見るのをやめて言った。 「分かってるよ!」 「なにを?」 「なにをって…」 言葉に詰まると、壱が横目で私を見て。 「俺と仁乃が恋愛関係にならないってこと?」 こくり、頷いた瞬間に、壱の指が私の耳に触れたかと思えば。 柔らかく別の場所がまた触れた。 壱の唇が、私の唇に、触れた。