「凛〜ちょっときて」

「…何お兄ちゃん気持ち悪いよ?」

「うるせぇ!」

深加瀬響、ただ今実家に帰省中です。
と言っても、ライブ会場が近いから数日住み着いてるだけなんだけどね。

「で、何よ」

「…女の子って何もらったら嬉しいの?」

「…は?何それ誰にあげるの?」

「深く考えるな単純に答えろ」

「んーとね、彼氏からもらって嬉しいのは〜」

「おい勝手に彼女にあげる設定にするな」

まだ家族の誰にもバレてないから、しばらくは平和に過ごしたい。

「だってお兄ちゃん彼女いるんでしょ?
お母さんたちは気づくはずないけど、私には分かるよ〜」

「…なんで分かんの、」

「うわ引っかかった!笑」

…うぜぇ。やられた。

「どんな子?めっちゃ気になる!」

「いいから、どんなもんもらったら嬉しいかだけ答えろ」

「言わないと教えないよ」