『おばあちゃんの贈り物』-許嫁(いいなずけ)とか意味わかんない-

「ほんなに深刻なことかぁ?」
 深刻じゃないっていうのか!
 血がつながってるんだぞ?
 親戚だぞっ?
「近親相姦じゃないかぁ――っ!」
 ゾンビの目が3倍くらい大きくなった。
「あはははははは」
 天井を見上げて、大口あいて笑っちゃって。
「笑いごとっ?」
 そんなことを考えつくなんて。
(そんな…そんな………)
 おばあちゃん、知らないうちにボケちゃってたのよ。
 うあーん。

「あーあぁ」ゾンビが床にころがっていたティッシュの箱を指先に引っかける。
「ほんと。よぅ泣くやっちゃ」
「こんなとき、笑ってられるほうが変態でしょ」
 うあああああーん。
 しかも!
 よりによって!
 こんなヤツをあたしの相手に選ぶなんてぇぇぇぇぇ。
(おばあちゃんのばか――っ!)
 も、不幸のずんどこだ。
「ほれ!」
 ティッシュの箱がとんできた。
 しゃくりあげながら、ずるずるティッシュを引き出していると、
「あーもう。うるせぇで泣くな!」
 ゾンビが肩をすくめて部屋を出ていく。
「よ…く、そんな、平気でいられるねっ」
「おう!」
 返事は奥の四畳半から。