「ねぇ、あんた顔まっかじゃん!照れてるなら正直に言いなよ〜」

「いやねーちゃんのがよっぽど顔赤いけど」


くねくねしだす姉貴。
脳内で何を妄想してるのか。


「もうこのやりとりやめよーぜ。学校行かなきゃだし、なんかダルい……」


急にめまいが……息切れもしてきた。


「あれ?あんたなんか変だよ?呼吸も浅いし、手負いに苦しむイケメンみたいになってるけど」


そのまま洗面所の壁にもたれて、ずるずると座り込んでしまった。

「めちゃめちゃ熱あるじゃん!」

「だったらなに」

おでこに触れた姉貴が珍しく真顔だった。
熱があることくらいとっくに知ってる。

「38度6分!」

「マジかよ」

ショックなのは数字じゃない。
触れて体温当てようとする癖が、姉貴と一緒ですっげーやだ!