「これ、もしかしてさ。ちっさいときの」 問いかけたら、翔ちゃんは少し照れくさそうに微笑んだ。 「思い出した?」 そのまま腕をほどこうとしたから、私からしがみついた。 「ダメ、もうちょっとだけ」 「え……」 わぁ、どさくさに紛れておねだりしちゃったよ! でもこれで最後にするから。 だからお願い。もう少しだけ。