「うーん、確かにあいつはモテるけど、そこまで気にすることないよ」
なっちゃんの言葉に愕然とした。
「そうなの?翔ちゃんモテるの?」
全然知らなかった!
「何言ってんの?中学のときから今もずっとモテっぱなしじゃん。まぁモデルみたいなスタイルとあの整った顔じゃ当然か。しかも女子受けすること間違いないクールな性格で当時は悪っぽい雰囲気もあったしね。
そのうえ眉目秀麗で文武両道ときたら、まぁ女の子は普通ほっとかないよね〜」
「……知らない。そんなの全然知らない!」
ちなみにその四文字熟語の意味もあんまりわかってない!
「嘘でしょ?高校入ってからも、モテっぷりはあんま変わらないよ?
去年のバレンタインとかこの前の球技大会とか……気づいてなかったの?」
「うん、全然」
カットインして強引にシュートを決めた翔ちゃんてすごい!って思ったことは覚えてる。
「あれ。なっちゃん?」
なっちゃんが、黙りこんでしまった。



