「美緒ちゃんそれ、妄想力すごすぎて笑えないよ?あれ?でもほんと似てる……」
華世ちゃんは苦笑してから漫画を覗き込んで真顔になった。
「岡崎君見たよね、今の華世ちゃんの反応!」
「えー、そこまで面倒見なきゃダメ?
そこは俺に責任ないじゃん。平澤さんの彼氏が漫画っぽいのがいけないんでしょ」
「漫画っぽくないもん。カッコいいだけだもん!」
「のろけかよー」
二人は私の不安をスルーして、
黙々と勉強しだした。
なんでこんなに過敏になってるのかなと自分でもうんざりする。
でも不安なものは不安なの。
だって、翔ちゃんが勉強を教えるのは女の子だって聞いたから。



