「じゃ、1時間後に50か60単語は叩き込むから」

「えっ」


切り替え早っ!

「そのつもりでやれよ?」

「はっ、はい!」

「ご褒美があるといいね」

「が、頑張ります!」

露骨に張り切ったら、翔ちゃんはため息をついて顔を手で覆ってしまった。

「翔ちゃんどうしたの?大丈夫?」

「いや。俺のが成績落ちないように気を付けないとダメかも。頭んなかおまえでいっぱいなんだもん」

そんな気弱な言葉にも胸がキュンと跳ねる。毎日翔ちゃんが好きすぎてしんどい。