でも有頂天な気持ちのままでもいられない。だって……。 「なっちゃんあのね、ほんとは全部の休み時間A組に行きたいんだけど……逆に行きづらくなったんだ」 「もしかして、奥寺さんのこと気にしてるの?」 その通りだった。 実は、岡崎君の話を聞いてから、奥寺さんの挑発的なあの目が忘れられないでいた。 何様目線なのよって思われるかもしれないけど、あの時の彼女の気持ちを考えると、この胸の痛みをはぐらかすことがどうしてもできなかった。