それを咄嗟に避けた翔ちゃんはバランスを崩してこっちに倒れ込み、私たちは後ろにあったベッドにダイブしてしまった。 ふたりの身体が跳ねる。 翔ちゃんは反射的に私を守ろうとしてくれたのか、左腕が私の背中の下に巻き込まれてた。 ち、近い。 顔も。ちなみに体も。 どうしよう、窒息しちゃう。 「ケガ……してない、よな?」 「……うん」 「……てか、身体どけて?」 「ん?」 「腕挟まれてんじゃん。動けない」 少し、考えた。