翔ちゃん雨だよ一緒に帰ろ?


「ここで待ってて!動いちゃダメだよ」

「えっ、なんで?」


そう、きっと今こそが女子力発揮のときなんだ。


「ちゃんと待っててね!たまには私の言うことも聞いてよね」

「……なんなの?」


翔ちゃんはポカンとしていた。


ズダダダダダダダダ!

スタタタタタタタタ!


「今日はわたしが乾かしてあげる。日頃の感謝の気持ちを込めて」


全力疾走でドライヤーを持ってきた。
ただ褒められたいだけ、翔ちゃんに。