お風呂を出て、空いたよって翔ちゃんに声をかけようと思っていたのに、翔ちゃんはリビングに居なかった。 2階の部屋まで呼びにいくのには抵抗がある。私が最後に翔ちゃんの部屋に行ったのって、いつだろう。 何度か部屋をノックしたことがあったけど、中に入れてくれたのはだいぶ昔のような気がする。 翔ちゃんはいつだって近いようで遠い。 届きそうで届かない。 そんなことを思い出したら、またちょっと寂しくなってしまった。