「……触りたい」 「も、もう触ってる!!」 身体を離そうとしたら、翔ちゃんはうっすら目を開けた。 高熱のせいで潤んだ瞳と、思い切り目があった。 いつもの翔ちゃんじゃないことは確か。 高熱がそうさせてるんだ。 熱のせいで、翔ちゃんがおかしくなっちゃってる。別キャラが憑依しちゃってる。 落ち着け、私。 これはただの、ハプニング! 「あのさ」 「は、はい!」 今度はとろんとした甘い眼差しに捕まる。 「キスしたい」 「!!!」