溺愛フレグランス



私と友和さんは店を出て、私の車が停めている駐車場に向かった。
さりげなく手を繋いでくる友和さんに、ときめきが止まらない。

「可愛い車だね。
晴美さんによく似合ってる」

私のボックスタイプの軽自動車を見て、友和さんは笑ってそう言った。
小さなコインパーキングには私の車しか停まっていない。
精算を済ませ、車の鍵を開け、私は花束を持ち上げて、ありがとうございましたと微笑んだ。
そんな私を友和さんは優しく引き寄せ、そして抱きしめる。

「おやすみ」

そう言われた後の時間は、何だか記憶が曖昧だ。
友和さんのキスはコーヒーの匂いと煙草のフレーバーがした。
朔太郎のキスとは真逆の私の知らない味。
筋肉質な体は洋服の上からも分かる。友和さんの匂いは煙草の匂い。どちらかと言えば、私は朔太郎の匂いの方が好きみたい。
メントスみたいなペパーミントの爽やかな匂いだから。
そして、キスの後も、私を抱きしめて離さない友和さんは耳元でこう囁いた。

「太田っていう幼なじみは、本当はどういう関係?」

私はドキッとした。
友和さんは朔太郎の事を気にしてなかったわけじゃない。

「本当に幼なじみです…」