私はシートを倒して、少しだけ眠る事にした。
でも、目を閉じると、朔太郎の事ばかり考えてしまう。
あの日の朔太郎の変な告白のせいで、私の中のカチカチのシールドが壊れてしまったみたいに。
幼なじみという殻で包まれた楽で居心地のよかった二人の関係性に、もう確実にひびが入り、違ったものに形を変えつつある。
私は自分の複雑な気持ちを整理するのが、少し怖かった。
整理してしまったら、朔太郎はもう私だけの朔太郎じゃなくなりそうで。
「晴美さん、こっちこっち」
ユウマルクカフェに七時ちょうどに着いた私を見つけ、友和さんは笑顔で手を振ってくれる。私はあの夜の事を思い出し、席に着いてすぐに友和さんに謝った。
「友和さん、この間はごめんなさい…
幼なじみがしゃしゃり出て、余計な事を話して…」
友和さんは静かに笑っている。その笑顔は私に気にしてないよと伝えてくれる。でも、言葉は何もなかった。
「それよいり、晴美さん、今日は突然ごめんね。
仕事が思っていたより早くに終わって、時間がポンって空いたんだ。
何しようって思ったら、晴美さんに会いたいって思った。
迷惑じゃなかったかな?」



