お父さんはニコニコしながらモフ男を抱きしめている。
私は、私の事をそういう風に想っていてくれていた両親の気持ちに、また、さらに涙が溢れ出た。
「結婚式はこのご時勢なので、落ち着いてからと考えてます。
でも、籍はすぐにでも入れたい。
新居や生活スタイルは追々考えていきます。
しばらくはここに居候するかもしれませんが」
私は目を丸くした。
そんなの聞いてない、と心で叫びながら。
「ここでも東京でも、二人のいいように新居を構えてね。
ここだったらモフ男は大喜びだけど」
お母さんはモフ男と言いながら、小躍りを始めそうなくらいに喜んでいる。
見ている娘の方が恥ずかしくなるくらい。
その後の朔太郎は、スーツの上着も脱いで出されたスィーツをパクパク頬張っている。
もう、完全にここの子だ。
そして、この姿こそ少年の頃から変わらない朔太郎だった。



