溺愛フレグランス



「おじちゃん、おばちゃん、今日はお願いがあって来ました。
俺は、いや、僕は、晴美を愛してます…
多分、生まれてからこの歳になるまで、俺はずっと晴美を愛してて…

家族みたいな存在で、晴美を好きな事も当たり前になってて、でも、晴美が他の誰かと結婚するって思ったら頭がおかしくなるくらい嫌で、嫌で…
あ、ヤバイ、涙が出てきた…」

朔太郎の大きな瞳から涙がポロポロ零れ落ちる。
その姿は私達親子の涙を誘う。
きっと、お父さんもお母さんも、朔太郎の様子と話の内容から結婚の申し込みに来たのだと分かっているはず。
相当の鈍感じゃなければの話だけれども。

朔太郎は上着のポケットからハンカチを取り出すわけじゃなく、我が家のティッシュを拝借して涙を拭いた。
そんな朔太郎も可愛いらしくて仕方がない。

「おじちゃん、おばちゃん、あの…
俺、晴美と結婚したいんです…
でも、俺は離婚歴があって…」

朔太郎はもう感情がむき出しになっている。
何が悲しいのか涙がホロホロ止まらない。