でも、モフ男は、自分と遊ぶために朔太郎がしゃがんだと思い朔太郎の膝に乗り始める。
「モフ、こっちおいで」
私は慌ててモフ男を抱き上げた。
朔太郎は単純で分かり易い男だ。
だから、今日は、お隣で気心が知れた我が家なのに、スーツなんかを着て登場した。
私としては正統派イケメンの朔太郎にお目にかかれて、今でも胸がキュンキュンうるさいけれど。
そして、朔太郎の頭の中は、プロポーズは土下座で間違いないと信じ込んでいる。
私はそんな朔太郎の隣で、とりあえずモフ男のお世話で忙しそうなふりをした。
朔太郎の好きなようにさせてあげたい。
何か最強な計画を立てているはずだから。
「朔ちゃん、どうしたの?
いいから、ソファに座って」
お母さんは何だか泣きそうになっている。
私はこの我が家のすったもんだを見ていらない。



