「晴美、もう少しゆっくり飲んで。
ねえ、今回の俺達の目的を忘れてないよな?」
「目的?」
私はそう聞きながら、グラスを離さない。
「朝日を拝むんだろ?
絶景と言われる日の出をあの洞窟から見ることだよ。
俺のリサーチでは、明日の日の出は六時半らしい。
遅くても六時にはここを出なきゃ間に合わない。
という事は、五時半には起きなきゃってこと」
私は、何だかすごく楽しくなってきた。
美味しいワインと朔太郎の笑顔で、私は完全にいい気持ちになっている。
「大丈夫だって…
このまま起きててもいいくらい。
朝まで美味しいワインを飲んでたいしね!」
「飲んでたいしね!って、酔っぱらって寝過ごしたら元も子もないんだからな」
でも、そんな事を言っている朔太郎もかなり飲んでいる。
私達はソファにもたれかかって、美味しい料理をつまみ、そして、ワインを堪能した。
「こんなこともあろうかと、俺は最強のアイテムを持ってきたんだ」
朔太郎はリュックの中からもぞもぞと何かを取り出した。
そこから出てきたのは、カエルの形をした目覚まし時計だった。



