溺愛フレグランス



「僕に本当の事を話してほしいって?
じゃ、晴美ちゃんは、本当の事を話したら僕と結婚してくれる?」
「…結婚?」

私は震える手を鎮めるように、両手をしっかりと膝の上に置いた。
何だか不穏な雰囲気に心臓がドクドク高鳴り出す。
私は智也がまだ店にいないか、さりげなく捜してみたりする。

「僕は、完璧な理想の相手を見つけたと思ってる。
晴美ちゃんは色に例えるなら純白だね。
見た目に育ちの良さが滲み出ている。
晴美ちゃんの実家は、以前はここらへんの土地を治めていた代々続く旧家で、もちろん、お父さんもお母さんも品のいい人達だ。
僕の子どもの頃は不遇でね、だらしない両親の下、貧しい家庭で育ってきた。
自分の生まれてきた運命を何度も呪ったよ。
でも、大人になって自分の運命は自分で切り開けることに気付いたんだ」

そんな自分の身の上話をしている友和さんの瞳は光り輝いている。
そして、そのキラキラした視線は常に私に向けられていた。

「アプリで晴美ちゃんと知り合って、晴美ちゃんの事を調べれば調べるだけどんどん好きになった。
僕の理想を超えるくらいの女性だった。
その想いは今でも変わらない」