朔太郎の肩に頭を乗せ黙ったままテレビを観ていると、あの子供の頃に感じた愛おしいという強烈な感情が胸の中に湧いてきた。
幼なじみという便利な関係性が便利じゃなくなってきている。
愛おしいという感情は、大人になった二人にとって欲望という名前に変わる。
そして、そう感じているのは、きっと私だけじゃない。
朔太郎は私の肩を当たり前のように引き寄せる。
「こんなに…
こんなにも俺の中で晴美の存在が大きいなんて思わなかった。
もう、本当におかしくなりそうだよ…
晴美を俺だけのものにしたい。
永遠に… 俺の命が尽きるまで…」
朔太郎の甘い言葉は聞き慣れているはずなのに、今日の私はその言葉に酔ってしまいそう。でも、まだ私達は恋人同志じゃない。
「朔太郎の命が尽きてしまったら、私は他の人のものになってもいいの?」
こういう言葉遊びはいつもの事、のはずだったんだけど…
朔太郎は私をソファの上に押し倒す。恋しい雌の狼を追い求める盛りのついた雄の狼みたいに。
「俺達って、子供の頃からこんな際どい遊びばかりやってたよな?
俺はガキの頃から、晴美の全部に夢中だった。
晴美の何が?って聞かれても上手くは答えられないけど、晴美の持っている雰囲気とかオーラとか」
「匂いとか?」



